水イボ(伝染性軟属腫)について
水イボは、ウイルスによる皮膚の感染症です。お子様に多く見られますが、大人にもうつることがあります。自然に治ることも多い病気ですが、周囲に広げないためのポイントを知っておきましょう。
1. 水イボってどんなもの?
• 見た目: 直径2〜5ミリ程度の、小さく盛り上がったポツポツです。
• 特徴: 中央にくぼみがあるのが特徴で、色は肌色や白っぽく、ツヤがあります。
• 好発部位: 手のひらや足の裏を除く、体のどこにでも現れます。
• 症状: 通常、痛みはありません。かゆみを伴うことがあり、かくことで広がったり、かゆみが増強したりします。
2. どうやってうつるの?(感染経路)
ウイルスが皮膚に直接触れることで感染します。
• 直接接触: 患部に直接触れる、または引っかいた手で他の場所に触れる。
• 物の共有: ウイルスが付着したタオル、スポンジ、カミソリなどを共有する。
• 潜伏期間: ウイルスに触れてから、イボが出るまで2〜6週間ほどかかります。
3. 日常生活で気をつけること
他の人や、自分の他の部位に広げないために以下のことに気をつけましょう。
• 患部を隠す: 日中は衣服や絆創膏でイボを覆うようにしてください。
• 共有しない: タオルやカミソリ、衣類などは家族と分けましょう。
• 触らない: 自分でイボを潰したり、ひっかいたりしないでください。細菌感染を起こしたり、ウイルスが広がったりする原因になります。
• 学校や園生活: 絆創膏や衣服で隠れていれば、登校・登園は可能です。隠せない場合は、他の子と激しく接触する遊びは控えましょう。
4. 治療について
健康な方の場合、水イボは数ヶ月から1年ほどで自然に治ることがほとんどです。そのため、「治療をせずに様子を見る」という選択肢もあります。
ただし、以下の理由で治療を行う場合もあります。
• 見た目が気になる
• 他の部位や他の人に広がるのを防ぎたい
主な治療方法
医師と相談の上、以下の方法を検討します。
1. 外用薬: 塗り薬を使用して治癒を促します。
2. 摘除(ピンセット): 専用のピンセットでイボを摘み取ります。
痛みのケア: 処置の際の痛みを和らげるために、事前に麻酔テープ(ペンレステープなど)を患部に貼り、1時間ほど置いてから摘出します。
3. 凍結療法: 液体窒素でイボを凍らせて取り除きます。
【注意】 大人の方で、性器周辺に水イボができた場合は、パートナーへの感染を防ぐため、早めの受診と治療をお勧めします。
Q&A:よくあるご質問
Q. 自然に治るのを待ってもいいですか?
はい、多くの場合は自然治癒します。ただし、免疫力が低下している方の場合は長引いたり悪化したりすることがあるため、注意が必要です。
Q. 治ったらもううつりませんか?
イボが完全に消えれば、他の人にうつす心配はありません。ただし、一度治っても再度ウイルスに触れると再発する可能性があるため、注意は必要です。
ご不明な点や、治療のご希望があれば、いつでも医師・スタッフにご相談ください。